大町幼稚園

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ごあいさつ

~「神は愛です」~



お子さんが生まれるとき、お父さんもお母さんも「無事に、元気な子が生まれますように」「無事に育ちますように」と神社で、仏壇の前で、心の中でたくさん祈られたことと思います。自分の力が及ばないでき事を目の前にしたとき、ひとは誰しも、祈る対象が何であれ、自分たちを越えたもっと大きな存在の前に真摯にへりくだり、祈りたくなるものなのだと思います。

大町幼稚園にとって「大きな存在」は「神さま」です。新園舎の玄関にある定礎石には「神は愛です」という新約聖書の中の一文が刻まれています(ヨハネの手紙 第Ⅰ 416節)。

1934年(昭和9年)、大町教会によって大町市で最初に始められた当幼稚園は、開園以来88年間、この言葉を土台にしてキリスト教保育を行っています。キリスト教保育といってもそれは「信者」を作るための保育ではありません。「あなたは神さまから愛されている、かけがえのない大切な存在なんだよ」ということをその保育環境の中で、また、先生たちの言動を通して子どもに伝えることを第一とした保育です。子どもたちが安心して今日を生き、明日を信じてそれぞれの家庭に戻っていけるように祈って一日を過ごします。子どもたちはそのような日々の積み重ねの中で「自分は神さまからも、人からも愛されている」と感じ、そこでしっかりと培われた   「自己肯定感」は本人のみならず、お友だちや将来初めて会う人々を尊敬し、大切にする心に通じていきます。他人を自分と同じように愛し、大切にできる子どもたちは、将来、しっかりと立って、世界を平和なものに変えていく人となるでしょう。

 私事で恐縮ですが、自分の子育てを振り返りますと、子育ての中で親ができることはわずかだったと感じます。わが子を両腕の中に大切に抱えて、守り育てることができるのは3歳くらいまでの間です。それを過ぎると子どもは親から少しずつ離れていき、両者の間に先生や友だちといった家族以外の他人がはいってきます。ちょっぴり寂しいような、心配なような思いを持つ方もいるでしょうが、他者の存在はとても大切です。ひとは生涯、ひとの中で学びながら、関わり合いながら暮らしていくものだからです。成長するにつれて子どもたちは、友だちや先生との関わりの中で「子どもの世界」を作っていきます。小さいし、大人の社会との違いはあるけれど、それは子どもの「社会」であり「世界」なのです。そのような「社会」や「世界」が愛に満ちたものとなるように、ここを巣立った子どもたちが自ら輝き、そして回りの人をも照らす事のできる 「ひかりの子」として歩めるように、私たちは今こそキリスト教保育が大切だと思っています。

最後に、保護者の方々と幼稚園の先生とは車の両輪のような関係です。心配なことがありましたら、ぜひご相談ください。子どもたちが愛ある環境の中で思い切り成長できるように、私たちは保護者の皆様と同じ方向を向いてともに考え、時に悩み、そしてたくさん笑い合いながら、お子さまの成長に関わっていきたいと思っております。

幼保連携型認定こども園
大町幼稚園 園長 岑村 広美
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